うつ病患者にとって辛い事の一つに、家族に病気を理解してもらえないことがありませんか?
私はうつ病を患って8年になります。
その間家族に何とか自分の病気を理解してもらいたいと長い間悩んできました。
そんな経験をされている方も多いのではないでしょうか?。
そこで今回は、「家族にうつ病について理解してもらうためにはどうすればいいか」を紹介したいと思います。
家族がうつ病について理解してくれないとどうなるのか?
うつ病にはいろいろな症状がありますね。
症状には個人差があり、いちいちあげていてはきりがありませんが、「体も心もしんどい、疲れ切っている」という状態ですよね。
そんな患者さんにとって家庭はリラックスできて、ゆっくり療養できる場であることが理想です。
しかし、現実は家族がストレスになっているという場合も少なくありません。
通院をする、薬を飲む、体をしっかり休めるといったことに家族の理解が得られなければ治療や療養を行う上で障害になります。
私は今でも薬を飲み続けていますが、主人から
「自分に治す気がないから治らないんだろ?」
「薬に頼るのはよくないんじゃないか?睡眠薬を飲む必要があるのか?」
「こんなに治らないんなら主治医を変えたらどうだ?」
など、さんざん言われてきました。
その度に怒りやイライラが増し、また気分が沈み、悲しい気持ちになっていました。
一緒に生活していることさえ苦痛になるんです。
決して怠けているわけではなく体が思うように動かないこと、薬を飲む必要性など、どうしたらわかってもらえるのでしょうか?
うつ病の患者さんにとって、病気について理解をしてもらうことは大切なことです。
「正解!」というものはないかもしれませんが、どうしたら家族に理解してもらえるのか考えていきたいと思います。
家族に「うつ病」を理解してもらう方法は、自分から行動をおこすこと
自分から行動をおこす事とは、常に受け身で待っているのではなく、自分から相手にアプローチすることです。
まず自分の気持ちを素直に伝えることが大切です。
しんどい時は我慢しないで今どのような気持ちなのか、体がどういう状態なのか、通院や薬の必要性など率直に伝えます。
体験したことが無い人に見ただけで「私、病気なんだから理解して!」というのは無理があると思いませんか?
伝わるかどうかは別として、あきらめずに言葉にすることが大切です。
伝える時は感情的にならずに、冷静に伝えた方がいいかもしれません。
感情的になって怒ったり、泣き出すことでかえって伝わることもあるかもしれませんが、相手も感情的になる場合がほとんどですよね。
直接伝える事ができない人もいるかもしれません。
そんな時はメールや手紙を利用してはどうでしょう。落ち着いて言葉にできるし、詳しく説明することができます。
何より相手の反応をすぐに見なくてよいのでストレスが少ないかもしれません。
私も辛い気持ちをメールに書いてよく送りました。
自分で読み返すことで冷静にもなれましたよ。
どのように伝えると良いか、一呼吸おいて考えることができます。
自分以外の第三者に話をしてもらうのも効果的です。
まずは主治医に相談しましょう。
病気の説明や自分の状態について説明してくれるのに、これ以上の適任者はいませんよね。
私は何回も主治医に話をしてもらいました。
付き添いがない時は電話で伝えてもらったこともあります。
自分では言いにくい事や客観的に自分の状態を伝えてくれるので、とても助かりました。
主治医以外でも、家族が信頼している人にお願いしてみるのも一つの手です。
誰しも「私の言うことは聞かなくても、親戚のこの人の言うことは聞く!」
という人がいるのではないでしょうか?
そんな方にお願いしてみるのもいいかもしれませんね。
私は親戚のお医者さんにお願いして、病気や私の気持ちなどを話してもらいました。
第三者という事で地域にあるサービスを利用するのもおすすめです。
保健所や市町村の保健センター、精神福祉センターなど無料で相談にのってくれるところがあります。
サービスによっては家庭訪問をしてくれるところもあります。
家での過ごし方や家族についても相談にのってくれますよ。
私は自治体のサービスで、精神病院の相談員さんに定期的に訪問してもらっていました。
このように色々なアプローチの仕方があります。
自分で行動を起こすことが大切かもしれませんね。
時にはあきらめも必要!?
とはいえ、体も心も疲れ切っている時に自分で行動をおこすことは、なかなか大変という方もいるかと思います。
私も紹介してきたアプローチを主人にしてみましたが、なかなか理解を得ることができませんでした。
その度に、怒りやいらだち、悲しみが押し寄せてきて、うつの症状がますます悪くなるんです。
でも私には自分の事を理解してくれる主治医や臨床心理士さんがいました。
その人に気持ちを受け止めてもらうだけでもずいぶん楽になりました。
家族以外に自分の気持ちを受け止めてもらうことも大切だと思います。
やがて「主人は理解できない人なんだ」と思うようにするといらだちや悲しみも徐々にですが薄らいできました。
アプローチをしても反応がない。
そんな時はあせらず距離を置くことも必要ではないでしょうか。
まとめ
うつ病でなくても相手の気持ちを理解するのって難しいものですよね。
分かってくれなくて当たり前。
決して投げやりになるわけではなく、まずはこちらが相手の気持ちを理解することが大切ではないでしょうか。
家族の理解を得るにはまず自分がアプローチすることが大切です。
押したり引いたりしながら無理せず自分の気持ちや病気の事を伝えて、家族と程よい距離を保ってください。