10年ほど前、一つの建築現場を1人で監督をしていた頃、期限におわれ建築設計事務所や建築主との折衝に追われそれに全て対応するのに非常に苦労しました。現場を1人で管理し客の接待までする、こんなことを1人でできる訳はなく、焦りそして非常に不安になりました。
現場事務所の中は、物が散乱してどこに何があるか分からず、工程表も更新せず壁にベロツと剥がれかけたまま、自分で持ってきた寝具も砂だらけの床に放置してあるそんな状態でした。
その後うつ病と診断されましたが、うつ病で生じる焦りや不安が出た時どうすればいいか?その情報を集め回りました。
これらの情報を自分の経験を例として、ご紹介いたします。
自分の考えにケジメをつける
まず当時の私の頭の中は、とにかく期限に間に合うようにと願う余り、家に帰ってもそのことばかり考えていました。既にうつ病だったものの、考えは悪い事ばかり予想し、頭が回らなくなった状態にあるのにひたすら、起死回生の奇策を練ろうとするも出てこず、増々焦る。
ここで言えることは、下手な考えを引きずらず頃合いを見て、全て忘れてリラックスする時間を設けるのが望ましいという事です。よく言われるようにいいアイディアが生まれるのは「風呂に入っている最中」とか「ぼーっとしている時」と言われます。焦りに囚われ筋肉まで緊張させている人には、いいアイディア浮かびませんよ。
ここは考えるべき時間、ここはリラックスしていい時間とはっきり分けることが、何となく感じる不安や焦りを解消できる方法です。
どうすればいいのか?愛している物や人と触れ合う事です。というのも、そうすることで脳から「幸せホルモン」が分泌され「焦り・不安」を感じる現状から、「幸せ感」を感じることができるようになり、気分の大きな切り替えができるからなのです。
焦りの退散方法
現場事務所の工程表が、クチャクチャになっていた事を冒頭に言いましたね。明日、何をすべきか分からない、
それをどういう順序で実現するか、当時の私には把握できなかったんです。そして大きな言い知れない焦りが生じました。
焦りを解消するには、具体的に明日が、一週間後が・一か月後が・見えないからなのです。明日これをしよう、だから今日はこういう準備をしておこう!と考えることで焦りは軽減しますよ。
自分の未来を想像して今日一日にハリを持たす!これ重要です。自分の行くべき道がハッキリするため焦りません。うつ病に罹っている方にとっては本当に辛い事でしょうが、一度やってみてはいかがでしょうか。
次に、明日の計画が定まったなら、どういう順序で行おうか?を考えます。最初にこれをやって、つぎにこれをやって・・・。おっと、ここに問題点があるな!解決しておこう!となる訳で、スムーズに三番目に進めるよう準備ができ当日は、予定通りに行うだけでいいので焦りは生じません。不安もこれで相当解消されますよ。
そして、実行する事柄をやり残さない。これも本当に重要です。中途半端に終わらせてしまったことは、非常に気になります。そのことは、大変不安にさせ、焦りを招きます。そしてダラダラ思考が始まっちゃいます。
健常者なら徹夜してでも行ってもいいのでしょうが、うつ病ならば体調が悪くならないようにして、服薬により焦り・不安を解消するといいですね。止むを得ないのですから、落ち込む必要はないと私は思いますね。
うつ病の方は、何が原因で焦りや不安が生じるのか分からない!と言う方が多いですが、漠然と方向性がなく考えているからであり、そういう毎日を送っていることが、うつ病の悪化を招きます。自分は、今どうしたいのか、それをどう実行するのか、と具体的に物事を考えると、何とも理由のない焦りや不安は解消します。
他人の協力を得よう
現場事務所の中が「物が散乱してどこに何があるか分からず・・・」と書きましたが、ウツになると頭の中が大混乱している状態なのです。
この状態を見た人は、尋常じゃない!と判断します。そして何とか助けてあげたいと思うでしょう必ず。家族・親友は、親身になって解決策を考え出してくれます。
うつ病になる方の生真面目な性格のせいで、「自分のために苦労をかけて本当に申し訳ない、ごめんなさい」という考え方になり、かえって負担になりますが、家族・親友は負担などとは考えません。ですから彼らの助言やアドバイスを素直に受け入れることが肝心です。そうなれば「感謝」が生まれ、病んだ心を癒すことにつながりますよ。
まとめ
①考えるべき時間、ここはリラックスしていい時間とはっきり分けることが、何となく感じる不安や焦りを解消できる方法です。
②不安・焦りが生じた時は、明日これをしよう、だから今日はこういう準備をしておこう!と考えることでなんとなく感じる焦り・不安は軽減します。簡単なことからで、いいんですよ。
③明日の計画が定まったなら、どういう順序で行おうかを考えると焦らなくなりますよ。
④他人の協力を素直に受けましょう。「申し訳ない」という考えから「感謝の気持ち」に考えが転換し、心の栄養となりうつ病を治療するエネルギーとなります。